FIFAワールドカップ2018 決勝トーナメント1回戦
ベルギー 3-2 日本
2−0になって、メンバーもそのまま。3点目(を取りにいく)という気持ちは非常に強くありましたし、チャンスもありました。ある程度、ボールもゲームもコントロールする時間帯が(リードした)直後にもありました。ただそこで、ベルギーが本気になってしまった。
2点を追い付かれた状況で、逆転されるリスクも考えつつチャンスを狙う姿勢は良かったと思います。結果的に逆転されたけど、ポーランド戦のように時間を使って延長戦に逃げたとしても、残念ながら疲労が出始めていた日本には勝ち目はなかったと思いますね。最後まで90分で決着をつけたいという強い意思が感じられたので前向きな負け方だと思ってます。
ハリルホジッチ監督がずっと積み上げてこられたスタイル、チームにもたらしたものは大きいと思いますし、私自身も継承するところはしないといけない。選手たちにある程度、染み付いているものがあります。
チームの理念だとかベースになる戦術だとかはある程度は西野さんが作り上げた部分もあるけど、選手個々はやっぱりハリルホジッチとの代表経験が有意義だったと思います。毎回必ずと言っていいほどダメだししては、各選手に所属クラブに帰ってからもしっかり課題を持たせて、選手たちはそのたびに意識が変わって、Jリーグや海外でプレーの質が良くなったのは実際にありました。メンタリティとか闘志とかそういうものをハリルホジッチはチームに残していったと思います。
本田:8強には届かなかったが、プライドは示した?)僕の実力を出し切った、という意味では悔いはないです。ただ、優勝を目指してそれが果たせなかったということに関しては、この意思を次の若手に引き継いでもらいたい。まだ優勝ということを口にする若手がいないので。
本田自身は少なくとも4年後のW杯は考えてないということで、事実上の代表引退発言と受け取る人が多いようです。独特な濃いキャラクターの本田でしたが、自分を曲げずに真っ直ぐに代表チームと向き合ってきた本田を尊敬したいと思うし、さすがにまだ現役は続けると思ってるけどまた本田が次の目標を口にしたときはそれを応援したいですね。およそ10年間良い時も悪い時も日本代表の中心になってくれた本田には感謝しています(^^♪
香川:次のW杯は目指すか?)正直、今は何とも言えないですね。ここで成功することを望んでいたので。そのために日々やってきたし。今の状況では考えられないし、何とも言えないですね
まだぎりぎりで香川は次のW杯も狙える年齢だと思うし、変わらず海外でやっていけるかどうかが大事。今大会を通してみると、香川の貢献というのはやっぱり最後のラストパスだったり周りのサポートが多くて、でも10番としてはもっとピッチ上で絶対的な存在感を放ってないといけなくて、当然ですが基本的にシュートも毎回チームで一番打っていてほしい選手です。香川一人いれば相手の脅威になれるのが理想なんですが、前回大会からの4年間でもそこにたどり着けなかったのは残念でしたね(>_<)
長谷部:個人的には1点目の失点のちょっと前のプレーで、自分たちがボールをキープしていて、自分のところでサイドにパスを出そうとしたときにちょうど真司に当たってしまって、そこからミスが続いて失点になってしまった。
この場面ははっきり覚えていて、長谷部にしたらちょっとボールを預けるつもりだったんでしょうけど、あれがあんなにがらりと流れを変えてしまうなんて本当にびっくりして、ベルギーのほんとの強さを呼びこしてしまった感じでした。キャプテンが安全な位置でボールを持ってたからか、ほかの選手が安心しきっていたのも対応しきれなかった原因の一つでしょうね(-_-)
吉田:(精神的な脆さを感じた理由は)2−0になってミスが増えた。やっぱりちょっと受け身になって、裏へのボールよりも足元ばかりになって、そのミスを突かれて攻撃を受けた。なんとか踏ん張るけれど、CKやセットプレーからやられてしまう。
押し込まれる時間が何度があって、コーナーキックがとにかく続いて、それでやられるのは吉田だけじゃなくて選手全員の課題だと思います。原口のゴールの時のようにうまく速攻がはまる場合もあるけど、まずボールをキープして落ち着かせるとか、日本なら日本らしい戦い方は必ずあるし、そこをベルギーとまともにやりあってしまったのはもったいないとも言えますね(>_<)
乾:(手応えは)大会を通してこのチームはすごく頑張ったと思いますし、いいサッカーをできていたと思う。世界でも戦えるというところは見せられたと思います。
大会前のパラグアイ戦からずっと光ってきた乾のプレーはほんとに素晴らしかったです。怪我をしていて万全じゃなかったにもかかわらず、気持ちで大会を戦い抜いたこと、改めて突出した技術の高さを見せられたことは何より乾の財産になると思います。これだけの選手が日本にはいるし、必ずネクスト乾が現れると思うのでこれからも負けずにスペインの舞台で活躍していってほしいです(^^♪
長友:(相手に化けものと感じた部分は)全部僕らを上回っていました。クオリティーもそうだし、スピードもフィジカルも彼らのほうが上だった。結果は実力通りだなと。ただ、全部出し切ったというか、やれることはやったと思うので、自分もチームも胸を張って帰りたいなと思います。
長友自身は海外に出たその時から自分より小さい選手と対峙することなんてまずなくて、走り負けないことや当たり負けないことを突き詰めてきた中で、今大会がこれまでで一番自身の力を発揮できたんじゃないかと思います。サイドバックとして決してスマートな選手じゃないけど、自分なりに努力してチームのために戦ってる姿はやっぱり立派だなと感じました♪
原口:自分の中では前半(失点を)ゼロで耐え抜けて、後半は(相手の運動量が)落ちると思っていたし、岳からいいボールがきて、狙い通りの形で僕が点を取れて、2点目は乾くんがいいゴールを決めてくれた。切り返そうかと思ったけれど、相手ががっつりくる気配がなかったのでそのまま打ちました。
原口のゴールは柴崎のパスが神がかっていたのも事実ですが、走り込みからのボールの扱いが完璧でした。DFにコースに入られないように走りこんで、微妙にタイミングをずらしてからのシュートもシュートコースもあれ以上ないぐらいでした。原口はヘルタ時代でずっと見てきたけど、あそこまでの形はなくてほとんどドリブルで仕掛けながらのプレーになるから、ああいうゴールを決められることは今後のレベルアップに期待ができる試合になったと思いますね♪
柴崎:(収穫は?)大枠でいうと、日本という国がある程度チームの形を出せましたし、攻撃面ではポジティブな要素がありました。その半面、守備ではやはり4試合連続で失点している。それはディフェンスラインだけではなくて、チーム全体の問題だと思っています。これは継続してやっていかないといけない。
柴崎のパスのリズムや機転や精度って言うのはピルロとか遠藤保仁みたいにちょっと独特で、それは今大会見ててもかなり効果があったし、柴崎の武器として今後も極めていけるものだと思ってます。フィジカルの弱さをカバーできるぐらい相手のプレッシャーをかわせる選手になれば最強かもしれません。大会前は大島や山口が有力だったけど、結果的に柴崎がいてくれて日本は本当に助かりました♪
川島:ベルギーの強さを感じた?)やはり素晴らしいチームだと思います。2−0で自分たちがこのままいけるとは思いました。ただ、そこからの強さというのは、テクニックだけではなくて、フィジカル的なものも含めて相手を押し込める強さがあった。
今感じる世界との差はやぱり余力があるかないかだと思いました。日本は2-0で勝ってても余裕がなくて、ベルギーは負けてても焦らずチャンスを狙ってそれを決めてくる。やっぱり日頃から高いレベルでサッカーをしている選手が多いから、日本もJリーグも悪くはないけど常に追い込まれるような環境でやっていける選手が増えたらいいと思いますね。
昌子:何かその、俺もどういう悔しがり方をしたとかいまいち覚えていなくて。でも、(長友)佑都君が俺のことを起こしに来てくれたって聞いたし、いろいろな言葉をいろいろな人にかけられたから、それは覚えています。
W杯で負けたとなると、必ず「自分のせいで負けたのでは?」と思ってしまう選手が何人かいます。昌子もたぶんそんな感覚になったと思うし、もっとやりたいこともあったと思います。昌子も実際は大会前までそこまで評価は高くなくて、むしろ世間じゃ森重を呼べとか言ってたじゃないですか?けどパラグアイ戦でしっかりアピールして、こんな大きな大会で昌子ぐらい代表キャップ数の少ない選手がほぼ100点に近いプレーできたって言うのは、鹿島のサポーターだけでなくて日本のサッカーファンに誇ってもらえる存在だなと思うし、またこれからもっともっと挑戦して化けてほしいなと思います(^^♪
日本代表はこれまでにないほどたくさんのゴールを決めながらベスト16で終わりました。
ゴール数だけならふつうに勝ち進んでいるはずの数字ですし、やっぱり失点だけがどうにも抑えられなかった大会でした(>_<)
敗退と同時に長谷部と本田の代表引退が報じられたし、今後をどうしようかまだ悩んでる選手も何人かいます。
活躍した選手は早くも移籍の噂が浮上していて、まず間違いなくヨーロッパへ移籍する選手がまた増えると思います。
逆に海外からJリーグに戻ってくる選手もいるかもしれません。
そして気になる代表監督の話は、やっぱり西野さんは続けるつもりがなさそうです。
ある程度今までの監督がチームに伝えてきたものをベースに、少しずつオリジナリティを持たせられる監督がいたらいいなと思います。
どこの国でもそうですけど、やっぱりぐるりと根本からまったく新しいサッカー哲学を持ち込まれてもうまくいくはずがないので、柔軟性のあって少し厳しさも忘れないような監督が良いなと思います。
個人的には日本の躍進もあってすごく楽しめたW杯ですし、もちろん準々決勝以降もがっつり見ていきたいと思います♪
優勝候補に推したドイツはとっくに負けてるので、改めてこの時点での優勝候補を「フランス」としておきます(^^;)
ブラジルとフランス以外はあまり見ないような国がベスト8に入ってきてて、もう予想なんていくらでも裏切られそうですが…。
とにかく日本代表のみなさんお疲れ様でした!
また帰国後の会見も楽しみにしてます(^^♪