マリック・ティアウ
セネガル人の父親とフィンランド人の母親のもと、ドイツのデュッセルドルフで生まれ育ったフィンランド人センターバック。
190㎝を超える長身ではあるが、決して空中戦やセットプレーに特化してはいない。軽快なフットワークと走力を持ち、リーチの長さを活かして相手とボールの間に体を入れたり、瞬時に間合いを詰めてドリブルを阻止するような守備を得意としている。決してテクニカルではないが、視野の広さも併せ持っているためボランチの経験もある。
ティアウは2020年の夏にシャルケU19からトップチームへ昇格しました(^^♪
筆者はあまり意識したことはないけど、一部では元シャルケのCBで元カメルーン代表のマティプ(現リヴァプール)と似ていると言われているそうです。
ポジションも一緒でシャルケユースから18歳でトップチームに昇格したっていう経緯にも共通点があるからかもしれません。
ティアウはサッカー選手としての国籍は今はフィンランドになっていますが、たぶんフィンランド代表でプレーしないかぎりドイツ国籍としてもやっていけるはずです。
シャルケにとってフィンランド人というのは意外と珍しくはなくて、約10年前には当時まだ20歳前後だったフィンランド代表FWのプッキ(現ノリッジ・シティ)がいました。
プッキはシャルケで大成功したわけじゃなくて、シャルケでじっくり経験を積んで、シャルケを離れてから目覚ましく成長を遂げた選手であり、今ではプッキはフィンランド人としてサッカー史に残るであろうほどのストライカーになっています。
そしてティアウと同じフィンランド人CBでおそらく最も有名なのはリヴァプールやレヴァークーゼンでプレーし、フィンランド代表として歴代2位となる105試合に出場しているヒーピアでしょう。
今は着々と指導者としての道を歩いているヒーピアですが、ティアウには彼に近づけるだけのポテンシャルはあるのかどうか…。
ヒーピアやプッキもブンデスリーガに縁があった選手なので、ティアウもいつか大きな舞台に立てたらと夢見ています(^^♪
ティアウは2020年の夏に正式にシャルケとプロ契約を結びました(^^♪
昨季は成績不振だったシャルケはコロナ禍の影響もあって財政面で苦しいと言われています。
適材適所で実力者を補強するのが困難だったなかで、フランクフルトからパシエンシアをレンタルで、ヘルタと契約満了になっでフリーで獲得できるイビシェヴィッチで精一杯の補強でした。
ポジティブだったのは、ウートやベンタレブといったレンタルで出ていた選手たちが戻ってきて、彼らをチームに留めることができたことぐらいでしょうか。
特にセンターバックの補強は実際なくて、昨季のメンバーにユース出身のティアウを加えて最低限にとどまりました。
攻撃ではいつも優秀な選手が揃うシャルケにとって、守備面で大きな動きがないのは不安ではありますが、ティアウみたいな若い選手がどれだけクラブの危機的状況を支えられるか注目したいと思います。
今季のティアウのポジション争いについて
ボランチに適性はあるものの、現時点でティアウはCB要員であると思っていいと思います。
これまでシャルケは3バックを多用していましたが、年末の就任から日が浅いグロス監督は4-2-3-1で安定してやっているため、CBの枠は2つで争うことになると思います。
シャルケのボランチやセンターハーフには屈強でテクニカルな選手が揃ってるので、よほどのことがないとティアウがその重要なタスクを背負うことはまだないと考えます。
30歳 サネ(セネガル代表)
※負傷離脱:2020/11/21~2020/12/12
2020/12/20~
30歳 スタンブリ
※負傷離脱:2020/09/05~2020/09/25
23歳 ベッカー
20歳 カバク(トルコ代表)
19歳 ティアウ
合計 6名
昨季はユース登録でもトップチームデビューを果たして数試合をこなしているベッカーとティアウをカウントしなければ、今季からの新戦力というのはこのポジションにはまったくいないと言えます。
ナスタシッチとベッカーがSBもできるし、それ以外の4人はボランチができます。
4-2-3-1
今季だけでもシャルケでは4人目の監督となったグロス監督ですが、指導者としてとても経験豊富でスイスを中心にいろんなリーグで活躍してきました。
データが正しければ、グロス監督が3バックを採用したことはないので、きっとシャルケでも変わらず4バックを採用していくと思うし、構成を変えるとしたら中盤ぐらいと思っています。
これを書いている第15節時点ではグロス監督就任からわずか2試合しかしてなくて、上の図ではあくまで今季のおおよその平均をとって選手を当てはめています(^^;)
さてちょうど直近の試合で実に1年ぶりとなる公式戦勝利を勝ち取ったシャルケですが、今季に入ってからの試合内容は目を背けたくなるものばかりでした。
守備に関して言えば、メンバーを見てわかるように代表クラスの実力者が揃っていて、決して個で劣っているわけではありません。
不足しているのは個の力ではなくて間違いなくチームとしての戦略と連携の欠如だと思われます。
さて、シャルケのCBと言えばもう長くサネとナスタシッチとスタンブリでまわしていくのが定番でした。
昨季からはカバクの台頭があって少し世代交代に光が見えてきたところです。
CBの序列は非常につけづらいところで、強いて最も信頼されている選手をあげるとするならスタンブリじゃないでしょうか。
今でこそボランチやSBでも役割をこなすほどユーティリティ性がありますが、CBとして現状で最もリーダーとしてチーム全体を見られるし、プレースタイルもスマートな守備が持ち味の選手です。
逆にフィジカルとアグレッシブさを前面に押し出したCBがサネであり、その長身と身体能力は攻守問わずセットプレーで武器になっています。
ナスタシッチとカバクは筆者からするとそのスタンブリとサネの中間ぐらいの性質を持ったCBではないかと思っています。
ただ、シャルケのCBたちは基本的に足元が上手くて、本来ならビルドアップがしっかりできて長短のキックで起点になれる選手たちです。
ではティアウはどういうタイプかというと、おそらくリスト中で最も近いCBはカバクではないかと考えます。
ティアウはサネと渡り合える長身ではあってもそこまで競り合いに激しさを感じないし、かと言ってナスタシッチやスタンブリのように最終ラインでボールを散らすわけでもない。
まだ若さゆえの粗削りな面はあると思うけど、高さだけが武器じゃなくて、CBにしては足元やスピードでも意外性を見せられるタイプだと認識しています。
近年は怪我に悩まされてるサネがフルシーズン起用が難しいと考えると、セットプレーで貴重な強さを発揮できるティアウとカバクのどちらかは必要になる。
スタンブリの定位置が定まらない中で、スタンブリをCBで固定しないならナスタシッチとカバクが現時点でのファーストチョイスと思われます。
今季もシャルケは苦戦を強いられているので、どれだけユース上がりのティアウやベッカーにCBみたいな重要なポジションを任せられるかは未知数…。
個人的には怪我がちのサネと停滞期を迎えつつあるナスタシッチが下降線に向かうことを危惧すると、どこかでカバクの相棒としてティアウかベッカーを定着させていかないといけないなと感じています。
今のシャルケの現状を見る限りだと、誰で最終ラインを構成してもそう大きくは変わらない気がします。
就任したばかりのグロス監督の手腕も含めて、監督により良いアピールができた選手がレギュラーを勝ち取れると思いますね(^^♪
3️⃣x @s04_en
— Bundesliga English (@Bundesliga_EN) 2021年1月11日
3️⃣x @scfreiburg
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1️⃣x @VfB_int
1️⃣x @BlackYellow
1️⃣x @borussia_en
The #BLFantasy Team of the Week is in 👥 pic.twitter.com/wx7w0kWA11
前節のシャルケはホッフェンハイムに4-0の完全勝利でようやく今季初勝利を手にしました(^^♪
この結果にはシャルケの今までの低迷ぶりからは想像もできなくて驚きました。
ユース出身のアメリカ人ストライカーのホッペがアリとの素晴らしいコンビネーションでハットトリックを決めて見せました。
ブンデスリーガで育ったアメリカ人は必ず大きく羽ばたく選手になるのでホッペには期待してしまいます。
もちろん、シャルケはまだ降格圏から抜け出すにはかなり他チームと勝ち点差をつけられているから、残留に向けてここから調子を落とさないことが大事。
間もなくバイエルン戦という過酷な試合も待ってますが乗り切れることを願っています。