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タヒス・チョン(ブレーメン) ★オートグラフ20/21

タヒス・チョン

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キュラソーウィレムスタッドの生まれであるが、アフリカ人と中国人の両親を持ち、オランダのロッテルダムへ移住して以降はフェイエノールトの下部組織を経てマンチェスター・ユナイテッドの下部組織へと渡ったオランダ人サイドアタッカーと言える。

 

左利きで非常に足元の技術に優れていて、ボールを保持してからの前への推進力やその加速力を最大の武器としている。ドリブルの緩急やリズムが独特で、スピードを失うことなく状況判断をしながらパスやシュートといった選択ができる。

 

 

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チョンは2020年の夏にマンチェスター・ユナイテッドから期限付き移籍してきました(^^♪

あとでも書きますが、チョンはこの冬にブレーメンとの契約を終了させて、今度はベルギーのクラブ・ブルッヘにレンタルされました。

チョンはユナイテッドの育成年代の中でもトップクラスの有望株です。

プレミアリーグの特にトップレベルのチームは、ユース年代の選手をすぐに他クラブへレンタルしたりして試合経験を積ませながら様子を見てる印象がありますが、チョンも例外なくそういう意図でドイツに渡ったと思います。

ユナイテッドでユースから順調にトップチームに上がる選手もやっぱり少なくて、いま活躍している選手だとスコットランド代表MFのマクトミネイや、ともにイングランド代表FWのラッシュフォードとグリーンウッドぐらいなんです。

ちなみにこの冬にユナイテッドからレヴァークーゼンにレンタル移籍したフォス・メンサーは、一緒に公式戦に出たことはないもののチョンとユナイテッドのU23でチームメイトでした。

ただ、他チームに優秀な選手をレンタルして活躍して市場価値が上がったとき、チームに必要となれば呼び戻せばいいし、チームに必要ないなら相応の移籍金を得て手放せばいい。

ビッグクラブの経営や育成における戦略っていうのはこうして常にプラスに働くようにスパイラルしているんだなと思います。

すでに20歳を超えたチョンがこれからどのように活躍するかでまたプレミアリーグに戻ってこれるか、あるいは母国のオランダにまた縁があるのか、まだなんとも言えないところです。

一度ブンデスリーガに足を踏み入れた選手なので、できればユナイテッドでレギュラーになる未来を筆者は期待しています(^^♪

 

 

 

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チョンは残念ながらわずか半年でブレーメンを去ってしまいました(>_<)

ブレーメンは今夏にバルテルス(現ホルスタインキール)やハルニク(ダッセンドルフ)といったベテランFWが流出したところに、ユースのヴォルテマーデやチョンといった若手FWをチームに迎えました。

ブンデスリーガのレジェンドとも言えるピサーロは引退したけど、もちろん大迫やゼルケやサージェントのようなストライカーたちがチームに残っていたので、FWで即戦力となる大きな補強はしなかったんでしょう。

そしてつい先日、チョンは今季いっぱいだったはずのブレーメンとの契約を打ち切り、所属元のユナイテッドからクラブ・ブルッヘにレンタル移籍しています。

理由として報じられたのは「想定より出場機会が少なかったから」とのこと。

チョンのブレーメン退団が発表された時点でブンデスリーガは第19節を終えており、チョンはそのうち13試合に出場していて、カップ戦では2試合に出場して初戦で移籍後初ゴールも奪っています。

それだけ見ると若手としては決して少ない数字ではないと思うけど、おそらく正しくは「出場時間が少なかった」であり、公式戦15試合中で60分以上プレーしたのがたった5試合でした。

チョン自身も試合には出れていてもある程度まとまった出場時間がないために、監督や周囲に正当に評価してもらえるパフォーマンスが見せられない…と感じたのかなと推測します。

ではチョンの新天地となったクラブ・ブルッヘはというと、ベルギー国内では毎年タイトルを争っている強豪であり、相対的に見ればブレーメンよりもむしろランクは上のチームです。

クラブ・ブルッヘは4-3-3を採用しているんですが、この冬にセネガル期待の若手ウインガーでチームのトップスコアラーだったディアッタをモナコに高額で引き抜かれてしまいました。

大事な得点源を引き抜かれて不安があったクラブ・ブルッヘですが、そこでウインガーとして出場機会を欲しているチョンを迎え入れることができたわけですね(^^♪

ブレーメンと違ってウインガーというポジションで堂々と勝負できるので、チョンにとってもクラブ・ブルッヘでの挑戦はきっと前向きなものになるはずです。

ベルギーと言えばシント・トロイデンをはじめ多くの日本人が参入して、日本のサッカーファンにも少し注目されてきてるので、もしDAZNなどで試合を観る機会があったらクラブ・ブルッヘのチョンを気にしてみてほしいと思います。

 

 

 

今季のチョンのポジション争いについて

ブレーメンからはいなくなってしまったけど、改めて振り返る形で見てみようと思います。

いくつかブレーメンの試合を観たうえで、筆者の個人的に感じたチョンの立ち位置とチームのスタイルや特性を照らし合わせながら考えようと思います。

チョンのプレーするポジションは両ウイングと1.5列目で、そのポジションの選手たちをピックアップします

 

 

30歳 Japan 大迫 勇也(日本代表)

28歳 Germany フュルクルク

 ※負傷離脱:2020/10/26~2020/12/29

       2021/01/15~

27歳 Germany ビッテンコート

24歳 Kosovo ラシツァ(コソボ代表)

 ※負傷離脱:2020/09/04~2020/10/15

       2020/12/02~2021/01/12

21歳 Netherlands チョン

20歳 United States サージェント(アメリカ代表)

20歳 Germany シェーンフェルダー

19歳 Germany ヴォルテマーデ

合計 8名⇒7名

 

 

移籍がたびたび取り沙汰されたラシツァを中心に前線の選手は昨シーズンからの戦力を引き継いでいます。

シェーンフェルダーとヴォルテマーデがユース登録の選手だったので、チョンだけが唯一の新戦力でした。

 

 

3-4-2-1

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まず前提としてごく基本的な前置きをしないといけません(^^;)

コーフェルト監督は3バックをベースとしたスターティングフォーメーションを組んでいます。

チョンのメインとなるポジションはサイドハーフウインガーですが、それは例えば4-2-3-1や4-3-3のような形で成立します。

今季最も多く使われている上の図のような3-4-2-1だと、ウイングバックと言われる形になるため、この場合サイドバックに適性を持つ選手がそこに入るのが一般的です。

つまり、典型的なドリブラータイプのチョンが適性のあるポジションでプレーできる可能性が極端に低い。

起用法としては2シャドーに入って、意図的にサイドと中央を出入りしながら局面によってウインガーとしての特性を発揮する…ということになります。

あくまで言い訳と結果論でもあるんですけど、このコーフェルト監督の構成から見ても若手でしかも移籍初年度のチョンにとって、いちばん自身がやりやすいポジションがないのいうのはあまりに不公平だったと言えます(>_<)

現にたった一度だけ3-4-3を採用してチョンが3トップの右で先発した試合ではゴールと言う形で勝利に貢献していて、決してコンディションが悪いとか能力が足りないという理由で出場機会が少なかったわけではないと思っています。

 

ブレーメンの攻撃と言うのは決してバリエーションは多くありません。

中盤のセントラルにいるムボムやエッゲシュタインはパンチ力はあるものの、パサーではないのでパス一本で違いを生み出すのが難しいです。

サイドはというと、右のゲブレ・セラシエは運動量こそあれどチャンスメイクは並みのレベルで、左のアウグスティンソンがチームで唯一質の高いキックを供給できる存在です。

ブレーメンはどうしても中盤の『創造性』の部分では少し見劣りするところで、ここで主導権がとれるかどうかが試合を大きく左右しています。

例えば1トップ2シャドーで上の図にもあるサージェント、大迫、ビッテンコートのトライアングルにしても、彼らは突出したフィジカルがあるわけでもないし、一人でゴールをこじ開けるだけのずば抜けたセンスとテクニックもない。

フュルクルクとラシツァは中でもストライカーとしてのたしかな得点力を持っているけど、今季は揃って怪我もあって不安定です。

攻撃陣全体として「活かされてナンボ」の選手が多いから、いかに中盤の支えやチームとしての工夫が大事かっていうのが試合を観てると感じることです。

 

そうなるとコーフェルト監督はチョンみたいな選手をもっと活かせる方法を模索しても良かったかなと思います。

ちょっとずつ起用してみては納得がいかないままダラダラとやり過ごしたせいで、チョンはブレーメンを去って他の道を選んでしまいました。

ポテンシャルもあって試合ごとにその片鱗も見せてきたはずなので、それをチームとしても監督のスタンスとしても未来に繋げてあげられなかったのは個人的に残念に思います(>_<)

 

 

 

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終わったばかりのDFBポカール3回戦でブレーメンはグロイターフュルトに2-0で勝利しました(^^♪

スコアラーとなったメーヴァルトとアグはここ数試合でメンバー入りしてかなり調子が良さそうに感じられます。

先日のシャルケ戦では最下位のシャルケに敗戦もちらつく試合展開のなか、メーヴァルトの放った思い切りの良いシュートでなんとか引き分けに持ち込んだぐらいです。

今でこそ11位と一見するとそこそこに見えるブレーメンですが、根本的な課題も含めてボロが出てしまうとそこから一気に崩れそうな危うさを感じる時があります(>_<)

こう言うと失礼ですが、しばらくは比較的中堅クラス以下のチームとの対戦が続くため、そのあとにやってくる強豪との連戦の前にどれだけゲーム内容を向上させられるかがポイントになります。

シャルケマインツがすでに圧倒的に降格候補との声もありますが、ブレーメンも昨シーズンは降格してたかもしれないチームなので油断は絶対にしてはいけない。

 

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