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ケヴィン・トラップ(フランクフルト) ★オートグラフ20/21

ケヴィン・トラップ

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カイザースラウテルンの下部組織出身でドイツ代表GK

シュートに対する反応速度、ポジショニング、クロスへの対応などGKとしてのスキルはどれも高い。状況を読んで自ら積極的に動けるGKであり、味方のDF陣のフォローもできて守備範囲が広いのも魅力のひとつ。

 

 

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トラップは2019年の夏にパリ・サンジェルマンからフランクフルトに完全移籍(移籍金は700万€で5年契約)してきました(^^♪

トラップの出身地はメルツィヒというドイツの南西端に位置する都市のひとつであり、フランスとルクセンブルクとの国境線があります。

メルツィヒからほぼ真東にカイザースラウテルンがありますが、この2つの町は少し距離が離れています。

Wikipediaによれば、トラップは少年時代は地元のアカデミーに所属していましたが、あるときカイザースラウテルンの関係者が視察にきていたらしく、それをきっかけにトラップがその後にカイザースラウテルンのトライアルに参加したことがプロへの道に繋がったそうです。

トラップがプレーモデルとした憧れのGKはドイツ代表のレジェンドのひとりであるオリヴァー・カーンらしいですが、残念ながら筆者は世代的にカーンのことを語れるほど詳しくは知りません(^^;)

カーンについては2006年のドイツW杯前後の国際試合で少しだけ見る機会があった程度でしたが、おそらくあの世代のサッカーにおいて最高峰のGKだろうというのははっきりと感じました。

カーンは顔立ちと目つきの悪さから物凄い威圧感を感じましたが、トラップはそういう威圧感を放つタイプではありません。

ただ、トラップはドイツ代表のGKのなかでノイアー(現バイエルン)やテア・シュテーゲン(現バルセロナ)に負けないほどの実力者だと筆者は思っています。

カーンやレーマンに続く彼らの台頭があって、今ではドイツ国内では世界的にも評価されるほどのGKの宝庫になりました(^^♪

トラップのあとにもすでに次代を担うGKがどんどん出てきてトップリーグで活躍していますが、まだまだトラップも30歳、GKが40歳まで第一線でやれるポジションとするならまだまだこれからですね。

 

 

 

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トラップは今季のフランクフルトでパリ・サンジェルマンから移籍してからはレンタル期間を含めて3シーズン目、2012年にカイザースラウテルンから完全移籍してからのトータルでは6シーズン目を迎えています(^^♪

つまり2012年に初めてフランクフルトに加入してからの9年間のうちちょうど中間の3年間をパリ・サンジェルマンで過ごしたわけです。

まだ実戦経験もそう多くなかったカイザースラウテルン時代のトラップはまだ若手でしたが、フランクフルトに引き抜かれるとあっという間に正GKの座を勝ち取りました。

その実力が認められてパリ・サンジェルマンへ移籍すると、イブラヒモヴィッチ(現ミラン)、カバーニ(現マンチェスター・ユナイテッド)、ディ・マリアなどを擁する最強軍団の一員としてトラップも守護神を務めて圧倒的な強さでリーグ・アン制覇も成し遂げました(^^♪

ただしトラップが最高に輝いたのはパリへの移籍初年度だけで、2年目からアレオラ(現フラム)に少しずつ出場機会を奪われていって、最終的には完全に第2GKとなってしまったところでフランクフルトから再び獲得のオファーがあったというのが大まかな流れです。

18-19シーズン、フランクフルトは正GKのフラデツキー(現レヴァークーゼン)の退団と、シーズン開幕前のレノウ(現シャルケ)の負傷により即戦力のGKが必要だったため、移籍金がネックになったもののとりあえずレンタル移籍でトラップを獲得することに成功しました(^^♪

フランクフルトに復帰後のトラップは巡ってきたチャンスを掴み取り正GKとしてシーズン通してゴールを守りました。

完全移籍となった昨季はアウェイでのウニオン・ベルリン戦で空中での競り合いの際に味方である長谷部と強く接触して肩を負傷して離脱しましたが、怪我からの復帰後の全試合でフルタイム出場を果たしています。

とまぁいろいろありながらフランクフルトで長くやっているほうのトラップですが、パリ・サンジェルマンへの移籍前後で細かいプレーが飛躍的にレベルアップしていると思います。

ドイツにノイアーという才能がいなかったら、ドイツ人GKはテア・シュテーゲンとトラップの2枚看板の時代になっていた可能性が大いにあります。

今はドイツ人に限らずブンデスリーガは最高のGKが揃っていますが、筆者はトラップもその最前線を走る最高のGKのひとりだと強く推したいと思います。

 

 

 

今季のトラップのポジション争いについて

 

 

30歳 Germany トラップ(ドイツ代表)

22歳 Germany シューベルト

19歳 Germany ベルドナー

合計 3名

 

 

GKというポジションほど「ポジション争い」という言葉が似合わないポジションはありません(^^;)

GKがフィールドプレイヤーを兼任することがまずないうえに、チームでシーズンを通して活躍する選手がほぼひとりに限られているからです。

例えばある程度の公式戦出場経験のあるGKが2人以上在籍していれば、それぞれのGKの良し悪しを比べることもできますが、試合に出られていないGKをサポーターやファンの立場で客観的に評価したりするのが難しいんです。

 

 

シーズン前半戦

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トラップは前半戦の全17試合でフル出場を果たしていて、第2GKとしてはシューベルトがベンチに控えていました。

フランクフルトは開幕からのスタートダッシュは良好でしたが、その後は引き分けが多く勝ちきれない試合が増え、前半戦はリーグ戦中位を維持していました。

その中でフランクフルトが無失点を記録したのがアウグスブルク戦とマインツ戦のたったの2試合でした。

筆者は全試合を観ているわけではないんですが、もちろん失点についてはトラップだけの責任ではなく、DF陣と中盤の連携のズレだったり、選手の技術的なミスだったり失点の原因は主にチームの問題としてありました。

前半戦にフランクフルトがとられたPKが4回ありましたが、トラップはそのすべてを決められてしまいました。

ただGKとしてのパフォーマンスなら、トラップはシュートストップや判断力においてかなり優れていたと思うし、ブンデスリーガのGKでもトップレベルの評価をされるべきだと思っています(^^♪

 

 

シーズン後半戦

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後半戦も引き続きトラップがフル出場を続けています(^^♪

アブラハムの退団で陣容が変わったDFラインとソウやローデら中盤の連携が高まったことでアグレッシブな守備が発揮されるようりなり、フランクフルトの失点そのものは減ってないけどそれを凌駕する攻撃力で後半戦は未だ1敗と怒涛の快進撃を続けています。

中盤での強度が高まったことでトラップへの負担は少し軽くなったとは思います。

ただ面白いのは、ベンチにはシューベルトと第3GKのベルドナーが両方入るようになってきたことです。

明確な意図はわかりませんが、ヒュッター監督はいざというときにシューベルトとベルドナーのどちらでも試合に出れるようにしたいのかもしれません。

GKは実戦経験がものを言う最も重要なファクターですが、ベンチ外で試合を遠くから見るのと、ベンチに座ってもしかしたらアクシデントで出番がくるかもしれない…という心境で試合を見るのとではメンタル面で大きな差があります。

技術的な部分はGKコーチや練習で養うことができますが、実際に試合に出るかもしれない立場でチームがどんなふうにプレーしているか、GKがどんな指示を出したりコミュニケーションをとっているかを知るうえで、「控えのGK」として得られる情報や知識がたくさんあります。

なのでたとえトラップが飛びぬけて優れたGKだとしても、シューベルトとベルドナーも見えないところで気持ちを高めたりイメージを巡らせたりして自分がピッチに立った時に備える必要があるわけですね。

ちなみにフランクフルトのGKコーチは最近まで現役選手だったヤン・ツィマーマンで、彼はフランクフルトの下部組織出身で、昨季までフランクフルトの第3GKでした。

選手として一緒に切磋琢磨したトラップとベルドナーにとってはいい仲間だと思いますね(^^♪

 

 

 

 

フランクフルトはヒュッター監督が今季限りで退任するという衝撃のニュースが飛び交って間もないこのごろ。

筆者も驚きましたし、フランクフルトに限らず今季は監督や選手の去就についてシーズン途中での公表が相次いでいるので、賛否両論あるなかで複雑な気持ちはもちろんあります。

フランクフルトとしては、来季のCL出場権をかけて勝ち続けないといけない大事な時期に来ています。

ちょうど今夜のメンヘングラートバッハ戦もターニングポイントとして重要な試合になります。

 

ルカ・キリアン(マインツ) ★オートグラフ20/21

ルカ・キリアン

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ドルトムントの下部組織出身で、元プロサッカー選手の祖父を持つドイツ人センターバック

190cmを超える長身であるが機敏で足も速く、球際での強さや寄せの速さ、相手とボールの間に入ってボールをキープするのを得意としている。

 

 

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キリアンは2020年にパーダーボルンからマインツに完全移籍(移籍金は200万€で4年契約)してきました(^^♪

少年時代はドルトムントのホンブルッフのアカデミーに所属していたそうで、そこはマリオとフェリックスのゲッツェ兄弟がいたことでも知られています。

ところで今でこそドルトムント香川真司(現ガラタサライ)の影響もあって、日本でも人気のクラブの強豪クラブになっていますが、ドルトムントで生まれてかつドルトムントのプレイヤーとして成功した選手はどれぐらいいると思いますか?

ドルトムントノルトライン=ヴェストファーレン州に属する大都市の一部なんですが、実はビックリするほどドルトムント出身のサッカー選手は少ないのです(^^;)

ざっと名前を挙げるとしてもいちばん有名なのは今のミスター・ドルトムントとも言うべきロイス、現在のドルトムントのゼネラルマネージャーのツォルク、元ドルトムントのドイツ人DFのグロスクロイツドルトムント出身者です。

キリアンはドルトムントU23から当時は1部に昇格したパーダーボルンとプロ契約を交わしました。

しかし、ドルトムントのユースからはサンチョやレイナやムココのような才能のある選手はドルトムントのトップチームに昇格していくけれど、キリアンのように他のブンデスリーガのチームと契約する選手も多くはありません。

だいたいのドルトムントのユースっ子はトップチームに昇格できなければ2部以下のチームや海外に活躍の場を求めていきます。

キリアンの前にブンデスリーガ1部のチームでドルトムントのユースからプロになった選手は、おそらく2013年にハンブルクと契約したデミルバイ(現レヴァークーゼン)ではないかと思われます。

キリアンはU21ドイツ代表の選手でまだまだこれからの選手なのでどのように進化していくのかとても楽しみです(^^♪

 

 

 

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キリアンは今季のマインツで移籍初年度を迎えています(^^♪

パーダーボルンが1部に昇格した昨季にはプロ入りしたばかりでも多くの出場機会を与えられてチームで存在感を発揮しました。

残念ながら総合力で劣るパーダーボルンは1年で2部に降格してしまいましたが、積極的にゴールを奪いにいくスピーディなサッカーは見ていてとても爽快感がありました。

キリアンがパーダーボルンで出場した試合では、バイエルン戦、ドルトムント戦、ライプツィヒ戦、フランクフルト戦と勝利こそしていないものの、これらすべての強豪相手にパーダーボルンは2得点をたたき出しているほどの攻撃力です。

個々に癖の強い将来性のある選手たちがパーダーボルンに揃っていましたが、その中から今季にドイツの1部のチームに移籍したのがキリアンだけでした。

キリアンはU21ドイツ代表でもプレーするほど将来を期待される逸材であり才能なので、降格したパーダーボルンよりもトップリーグでのプレーを選択するのは自然な流れでした。

今季のマインツの補強はほぼフリートランスファーとレンタル移籍で、移籍金が発生したのはキリアンの200万€だけでした。

マインツセンターバック事情としては特に層が薄いわけでもなく、ベルが夏に契約を延長せずに退団かと思われたものの結果としてチームに残っているので、キリアンの加入でむしろセンターバックの層は厚くなったと感じます。

 

 

 

今季のキリアンのポジション争いについて

キリアンのプレーの特徴ならおそらくサイドバックにも適性があるしコンバートされる可能性はあります。

若いと言えどドルトムントのユースでセンターバックとしての実戦経験は豊富で、他のポジションにも実力者はいるのでセンターバックだけをリストアップします。

 

 

29歳 Germany ベル

27歳 Germany ハック

25歳 France ニアカテ

24歳 Netherlands シン・ジュスト(オランダ代表)

21歳 Germany キリアン

 ※負傷離脱:2021/04/04~

合計 5名

 

 

ベルとハックは生粋のセンターバックでそれ以外のポジションは考えられないですね。

ニアカテは貴重な左利きでサイドバックもこなせます。

シン・ジュストはサイドバックもできるしボランチもできるしでなかなかの汎用性を持っています。

キリアンが誰に近いのかと言われると、あいまいですがベルとシン・ジュストの中間ぐらいでしょうか(^^;)

 

 

シーズン前半戦

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前半戦のこのフォーメーションでは監督の影響もあって定位置が定まっていませんでした。

センターバックもニアカテだけは固定で、あとはハックだったりシン・ジュストだったり…。

サイドバックの主力だったバクがヴォルフスブルクに引き抜かれてしまうと適任となる選手がいなくて、シン・ジュストが一時的に右サイドバックを担当しました。

前半戦のマインツは監督の迷走でチームも不穏な雰囲気が漂っていて、それは主に守備面で大きく悪影響を与えたと思います。

守ろうとしても個々がバラバラにプレーしていてチームとしての守備ができていない状況でした。

最終ラインも3バックと4バックを無意味に変えられては選手もコロコロと配置が変わったので、誰が良いとか悪いとか、そういうことさえ語るレベルになかったと思います。

それでもニアカテとシン・ジュストはレギュラーでやってきた下積みもあり、やりづらかったなかで我慢してよく戦ったと思います。

バクの移籍が最終ラインに与えた影響は決して少なくないけど、だからこそシン・ジュストがいろんな役割を任されてキリアンやハックには出場機会が与えられたという見方もできます。

ベルだけは前半戦ほぼまるまるベンチ外でしたが、思い返せば後半戦に向けてDF陣の良し悪しは明確に見られたのが良かったのかもしれません。

 

シーズン後半戦

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スヴェンソン監督就任以降は一貫して3バックを貫いています。

中盤はボランチが1人だったり2人だったりという変化をつけて戦っています。

スヴェンソン監督の就任で急に復活を果たしたのがセンターバックの中央を務めるベルでしょう。

実はスヴェンソン監督自身もマインツでプレーしていたセンターバックで、ベルが若手だった約10年前にはチームメイトでもありました。

今季途中から就任したスヴェンソン監督にとってベルは初対面ではないので、立場が変わっても何かとお互い気を許せるところもきっとあると思います。

スヴェンソン監督自身がセンターバックをやっていたこともあり、このポジションの選手たちに対する理解があると思うし、扱い方も上手いだろうなと思います。

まずスヴェンソン監督の下で急成長というか本来の姿を取り戻したのが間違いなくニアカテです(^^♪

センターバックとしての守備力は当然のこと、足元の巧さとフィジカルを活かした爽快なドリブルでの攻撃参加は、単純にサッカー選手としての総合力が非常に高いと言えます。

これから全盛期を迎えるであろうニアカテはセンターバック陣のなかでもずば抜けた能力を持っていて、おそらくこのポジションではマインツどころかブンデスリーガ全体でもトップ5には入ります。

そして同じようにテクニカルな一面を持つのがシン・ジュストで、彼はドリブルよりもスピードや反応速度で攻守に貢献できるタイプで、ビルドアップやパスにも定評があります。

ニアカテとシン・ジュストという豊かなプレーができる選手がセンターバックの両側にいることで、中盤が下がりすぎることなく高い位置を維持できるのはかなりアドバンテージになります。

この2人が攻撃面でも強さを発揮するので、バランスを考慮すると真ん中にはゴール前で長身を活かし体を張って守れるタイプで経験の豊富なベルが適任ということでしょう。

ベルと似たタイプがハックであり、前半戦で出場機会を得たハックは後半戦ではベルのバックアップとなっています。

ではキリアンはどこに当てはまるかと言うと、キリアンもどちらかというとベルやハックに近いタイプです。

シン・ジュストのようにビルドアップも得意としているのでボランチもできますが、コールを獲得した時点でその選択肢はありません。

ニアカテのポジションが鉄板なので、キリアンはセンターバックの中央か右のどちらかになりますが、キリアンがパワフルなストライカーに真っ向勝負で勝てるかどうかが怪しい…。

であるなら、シン・ジュストと同じ役割をこなしてもらうのが無難なのでシン・ジュストのバックアップになる可能性が高いです。

残念ながらキリアンは今月になって怪我でしばらく離脱してしまってるので、復帰したとしてマインツも残留がかかるシビアな戦いが続くため、今季中の出場機会はかなり限られるでしょう。

とはいっても最終ラインもタフなゲームが多くなるので、アクシデントが起こればまたいろんな可能性が出てきます。

筆者の考えでは、今の3バックのチョイスはベストであり、何もなければこの3人で今季残りを戦いきると思っています(^^♪

 

 

 

 

前節のマインツはホームでケルンに勝利して残留に向けて大きな勝ち点差を獲得しました(^^♪

バレイロとニアカテは素晴らしいプレーを見せてくれたのでベストイレブンにも選ばれています。

 

 

ブルカルトが試合中に相手選手との接触で脳震盪で倒れて少し試合が中断するハプニングがありました。

その後の情報で大事には至らなかったということで離脱のお知らせはなかったけど、もしかしたら念のため次の試合は欠場するかもしれません。

 

さてマインツの次節は引き続きともに残留争いをあいているヘルタとの対戦です(^^♪

順位も隣どうしでどちらにとっても負けられない試合になります。

マインツはケルンには勝っても勝ち点差は5で、残り6試合の最大勝ち点が18とするとじゅうぶんに引き離してるわけじゃありません。

ましてやマインツは残り6試合のうちラスト4試合でバイエルン→フランクフルト→ドルトムントヴォルフスブルクと上位との連戦…。

ヘルタ戦での勝敗がマインツの運命の分かれ道と言っても過言じゃないですね。

 

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