間違いなく同年代で世界で5本の指に入るとされるフリーキックの名手。左足から精度の高さだけでなくパワーとスピードを備えたパスやシュートを自在に操る。視野が広くフィジカルや運動量もあり、サッカー選手としての基本スキルが軒並み高い。
スコフは2019年の夏にコペンハーゲンから移籍(移籍金は1000万€で5年契約)してきました(^^♪
ヨーロッパ北部に位置するデンマークの首都コペンハーゲンからドイツ南端に位置するホッフェンハイムのあるジンスハイムはおよそ1000kmあるとされ、陸路でも空路でもかなりの遠方であり簡単に帰省はできなさそうです(^^;)
スコフはデンマーク最強クラブのコペンハーゲンで、18-19シーズンにリーグ史上最高記録となる脅威の34試合29得点を記録して得点王になり、その年の年間最優秀選手にも選ばれました。
デンマーク代表としてはまだ経験は浅く、2018年のロシアW杯ではメンバーから外れたので、まだそこまで世界的な知名度はありませんが、現在のデンマークのスター選手であるエリクセン(現インテル)と同格の才能を持った選手だと思っています。
実際にホッフェンハイムだけでなくトッテナムなどプレミアリーグのチームが興味を示していたし、エリクセンでさえセットプレーでスコフを推しているほどです。
だいぶ持ち上げましたが、才能は確かなものだと個人的には保証したいし、まだ粗削りな点(特に守備や戦術面)はあるにしても、エリクセンのようなレベルまで到達できるかはスコフ次第です(^^♪
kickerの記事にもあるように、ホッフェンハイムは今夏に多くの主力が移籍したことで総額1億何千万€を獲得しています。
夏の時点ではスコフをはじめとする現レギュラー陣の補強に充てた総額はその30%にも満たないと言われています(^^;)
ナーゲルスマンのもとで成長を遂げた選手たちはそれだけ多くの財産をホッフェンハイムに残してくれたということです。
スコフはウインガーと考えられていますが、特に夏に移籍したジョエリントン(現ニューカッスル)やグリフォ(現フライブルク)、期限付き移籍が終了したネルソン(現アーセナル)の穴埋めとして獲得した選手です。
ゴールに向かう姿勢とドリブルを駆使した突破力が光ったジョエリントンの穴埋めはスコフよりベブのほうが正しいかもしれませんが、左サイドバックにシュルツ(現ドルトムント)の代わりにスタフィリディスを獲ったのに対して、右サイドはカデジャーベクしか選択肢がなかったのでスコフはそこでの起用も考えられていた可能性があります。
これも記事に書いてある通り、スコフはコペンハーゲン時代はずっと右サイドをやっていて、右から切れ込んでの左足のシュートやクロスを特徴としていました。
ちなみにホッフェンハイムのデンマーク人と言えば、宇佐美貴史(現ガンバ大阪)やフィルミーノ(現リヴァプール)ともプレーしたデンマーク代表の長身センターバックであるヴェステルゴーア(現サウサンプトン)がいました。
今季は冬にドルトムントからラーセンが加わったのでデンマーク人は2人になりましたね。
今季のスコフのポジション争いについて
今季就任したシュロイダー監督はある程度は継続性を持たせようと、前任のナーゲルスマンのように3バックを採用してみましたが、これはどう見ても失敗でした(^^;)
やっぱりシュロイダー監督がもともとオランダで一貫して採用した4-3-3はほんとは好きで、シーズンが進むにつれてその形が増えていますね。
スコフはもともとポリパレントな選手ですが、右サイドバックだけは絶対にやらないので、両ウイング、両サイドハーフ、左サイドバックの選手をリストアップします。
負傷離脱:2019/07/18~2019/10/09
2019/11/07~2019/11/21
28歳 ベルフォディル(アルジェリア代表)
負傷離脱:2019/09/28~
28歳 ツバー(スイス代表)
負傷離脱:2019/08/21~2020/01/07
26歳 アダムヤン(アルメニア代表)
負傷離脱:2019/11/09~2019/11/25
26歳 スタフィリディス(ギリシャ代表)
25歳 ベブ(ギニア代表)
24歳 フェリペ・ピレス
23歳 スコフ(デンマーク代表)
負傷離脱:2020/01/15~2020/01/30
22歳 オクス
負傷離脱:2019/08/08~2019/11/26
21歳 ラーセン(デンマーク代表)
負傷離脱:2019/11/20~2019/12/08
20歳 バウムガルトナー
合計 9名→10名
冬に新加入のラーセン、フォルタレサへの期限付き移籍から復帰したフェリペ・ピレスが加わって層が厚くなりました。
サイドバックが本職のスタフィリディスと、中盤はどこでもこなせるが基本はセンタープレイヤーのバウムガルトナー以外は全員がサイドアタッカーもしくはウインガーです。
シーズン前半戦
開幕からまず最初にスコフに与えられたポジションはまさかのトップ下(2シャドー)で、中盤の選手間の距離が近いこの位置ではなかなか自由にプレーできませんでした。
すぐにスタフィリディスに代わってスコフが左サイドに入るようになると、持ち前の走力とクロスでチャンスを作ろうとするも、クラマリッチ不在のチームはアイデアに欠けたまま相手を崩せないことが多々ありました。
スコフはなんとかチャンスメイクに貢献しようとするあまり、守備の際に背後にできたスペースをカバーできずにサイド攻撃を食らうことがあったりと、守備の印象は正直言ってそれほど良くなかったと思います(>_<)
サイドハーフの時は後ろの3バックがある程度カバーしてくれるけど、4バックだとスコフ自身が守備をこなす必要があるためそこの不慣れが災いしたと言えます。
攻撃に関しても前の選手がすぐにゴールに向かって動いているので、スコフが自ら切り込んでいけるだけのスペースはなく、ミドルシュートを打つかセットプレーが限られたチャンスになります。
スコフとしてはコペンハーゲン時代とはまったく違うポジションでかなり戸惑ったと思うし、ほんとはもっと前のポジションでやりたいだろうなと思いました。
アダムヤンとバウムガルトナーという新顔の台頭があったと言っても、ベルフォディルとツバーを怪我で欠いてもスコフにアタッカーとしての要求が少なかったことはショックでしたね。
シュロイダー監督の采配に疑問は感じながらも、逆にスコフには乗り越えてもらってさらにいい選手になってほしいなと感じる前半戦でした。
シーズン後半戦
後半戦はやっと4-3-3で落ち着くのか?というホッフェンハイムです(^^;)
スコフは怪我で出遅れましたが、すでに問題なく復帰してまたスタフィリディスの代わりに左サイドバックをやっています。
ツバーも怪我から復帰して、冬にダブールというイスラエル代表ストライカーとドルトムントからラーセンまでも獲得したのでよりスコフにとってFWとしてのポジション争いは激化しました。
たぶん右ウイングにほぼベブが固定されてきているので左ウイングしかチャンスはないと思うんですが、6人ほどライバルがいてかなり厳しい…(>_<)
左サイドバックでならスタフィリディスかスコフかの2択しかないのに、左ウイングだけ明らかに余剰戦力ですね。
むしろこれだけ戦力が偏っていると今季はもうスコフのオフェンス起用はないと言われたようなものです。
ただ、屈強なセンターフォワードがいないチームの現状だと、ゴールへの引き出しの多いエースのクラマリッチかダブールを最前線に置くのがベストなので、左ウイングはアダムヤンとツバーが有利ではと推測しています。
ドリブラーの彼らがバイタルエリアでの駆け引きで得たフリーキックを、スコフがばっちり仕留めてくれたりこぼれ球からのセカンドアタックで決めてくれたらアタッカーとしてもっと認めてもらえるはずです。
今のスコフが特徴の半分ほどしか見せられていないのがもったいなくて、今季中になにか良い変化があればいいなと思っています。
スコフのInstagram
ホッフェンハイムは明日の朝にポカールでバイエルンと対戦します。
ミッドウィークのバイエルン戦ほどきついものはないけれど、監督も言うようにここで勝てば今後の自信にもつながります。
今のホッフェンハイムに必要なのはとにかく得点力なので、思いっきり積極的に攻めてみればいいと思います(^^;)
バイエルン相手に守ろうとして守り抜いたチームなんてほとんどありませんので。
今のホッフェンハイムはリーグ戦で調子に波があるので、このカップ戦を波の一番高いところに持ってくるぐらいでやれたらいいかもしれませんね(^^♪