水原三星ブルーウイングスの下部組織出身の韓国代表サイドアタッカー
左利きで、力強いドリブルでサイドから切り込んでの鋭い弾道のシュートを得意としている。積極的に攻撃の組み立てにも加わってチャンスメイクもこなし、攻撃的なポジションならどこでもできる。
チャンフンは2019年の夏にフランスのディジョンから完全移籍(移籍金は300万€)してきました(^^♪
韓国代表クラスのアタッカーがブンデスリーガにやってきたのは一回り前の世代のク・ジャチョル(現アル・ガラファ)やチ・ドンウォン(現マインツ)以来でないかと思います。
チャンフンの場合はフランスのトップリーグで一定の実績を残してのステップアップということで、今までプレミアリーグやブンデスリーガやエールディヴィジで活躍してきた韓国代表のレジェンドたちとは違うルーツをたどっています。
ちなみにチャンフンがキャリアをスタートさせた水原三星ブルーウイングスから欧州5大リーグに移籍した選手は記録を見る限りではチャンフンだけ(ポルトガルやトルコへの移籍はあった)でした。
もしチャンフンがJリーグにやってきたら、元ガンバ大阪のイ・グノ(現蔚山現代)や元ヴィッセル神戸のチョン・ウヨン(現アル・サッド)たちに匹敵するぐらいインパクトのある選手になれるはずです。
そういえば、チャンフンの背格好やドリブルしている姿からそのプレースタイルを見ていると、ガンバ大阪の宇佐美貴史に似ているのでは?と思いました(^^;)
チャンフンは今季のフライブルクで移籍初年度を迎えています。
上の記事にもあるように、今季の韓国人加入者としてはチャンフンは2人目でした。
先ほどの元神戸のチョン・ウヨンとは別の、バイエルンのユース出身のチョン・ウヨンがいます(^^;)
ウヨンについてはまだ20歳で成長過程にあり、なかなかトップチームで試合に出れずに今年の冬にまたバイエルンにレンタルで戻っているところです。
話をチャンフンに戻すと、チャンフンのいたディジョンは昨季のリーグ・アンで残留争いを強いられ、最終的に入れ替え戦を制してなんとか1部に残留できました。
チャンフン自身もシーズンの前半戦を怪我で離脱してしまったためゴール数も伸びずに悔しいシーズンになりました。
フライブルクは昨季からの攻撃陣の中心選手もほぼチームに残り、FWもニーダーレヒナー(現アウグスブルク)が抜けたぐらいで特に戦力ダウンはありませんでした。
FWの頭数も揃っていたので、チャンフンはウイングが本職ですがフライブルクとしてはMFとしてトップ下やサイドハーフで計算されていたと思います。
さっきも言ったように、チャンフンは宇佐美に似たタイプの選手だと思っているので、FWでもMFでも持ち味は変わらず発揮できると思うし、あとはチームメイトとの関係性によるといったところでしょう。
今季のチャンフンのポジション争いについて
シュトライヒ監督はシーズンを通してここぞというときに結果を出してる試合には5バックを採用しています。
中断明けの傾向ではメンバーの兼ね合いもあって4バックが採用されています。
チャンフンはまだスタメン起用が少ないですが、おそらく攻撃的なサイドのポジションでしか出ていなくて、トップ下や2トップは未だやっていないはずです。
30歳 ラヴェ
29歳 シュミット
29歳 テラッツィーノ
27歳 グリフォ(イタリア代表)
26歳 ハベラー
25歳 ヘーラー
25歳 クォン・チャンフン(韓国代表)
25歳 カート
24歳 ヴァルトシュミット(ドイツ代表)
負傷離脱:2019/11/17~2020/01/18
24歳 ボレロ(オーストラリア代表)
20歳 チョン・ウヨン
合計 12名→10名
チャンフンと同じポジションができる選手が総勢12人もいましたが、シーズン途中で移籍したテラッツィーノとウヨンを除くと現在は10人で争っています。
その中でもチャンフンとラヴェだけが今季の新戦力でした。
ヘーラーとヴァルトシュミットはサイドが本職ではありませんが実際に何度かオプションとして起用されたことがあります。
さらにチャンフンは例えば元オランダ代表のロッベンと同じで、左利きなので右からカットインしてシュートを打つのが得意です。
そのためチャンフンは右サイドを主戦場としていますが、左サイドをやらない・できないかと言われるとそんなこともありません。
今のところ左サイドが少しでも選択肢にあると考えているので、そんな理由でリストには左右問わずサイドプレイヤーを全員載せることになりました(^^;)
また、これまでは文字のみだけでなんとなくイメージしてもらうようにしてましたが、これからはボードを使って選手の配置を可視化しますのでより具体的に想像できると思います。
5-4-1
開幕後から前半戦を通して特に多く使われたフォーメーションです。
守備に人数をさいて粘り強く守れるのが定石ではあるけど、絶対的DFリーダーがいないこのチームではライン統率が難しくてなかなか狙い通りできた試合が少なかった(^^;)
先に前回書いたシュミットの話をすると、上で書いたリストのなかでキック制度の高いクロッサーというのがほぼおらず、質の高いクロスを供給するためには右サイドバックにシュミットが必要不可欠です。
シュミットが右サイドバックに固定されるならば彼は自然とオフェンシブポジションの争いからは外れます。
ボランチの選手の中にも創造性に富んだファンタジスタがいないので、柔軟性のある攻撃と運動量が武器のハベラーがボランチを務めます。
上のボードでは両サイドにグリフォとサライがいますが、前半戦は実は左がヘーラーで右がハベラーという形がしばらく主流だったんです。
ただヘーラーについてはセンターフォワードタイプで、運動量が豊富でピッチを広く走って貢献できる選手ですが、サイドの選手としてはパスもドリブルも平均的すぎて怖さはないんです(^^;)
ハベラーもセンタープレイヤー向きなので、正直言ってこのヘーラー&ハベラーのサイド起用は攻撃に繋がりにくくて失敗でしたね。
今ならこのフォーメーションでもグリフォがドリブル突破やミドルシュートが活きるし、右はサライよりもチャンフンのほうがよりゴール意識も高くて良いと思います。
またこの形の場合はヴァルトシュミットは1トップ起用が望ましいので争いからは外れます。
4-4-2
このチームの中心選手の特性を考慮すれば、この形が最も安定していてかつ5-4-1のときよりオフェンスが活きます(^^♪
この場合も左サイドは圧倒的にグリフォが支持されていて、ギュンターとの前後の関係も良く、グリフォ自身も我が強いのでFWをおとりに使って積極的にシュートレンジにいくこともしばしば…(^^;)
逆に右サイドはサライがそこまで決定的な仕事をしてるとは言えず、チャンフンやボレロ、さらにボランチにコッホが入ればハベラーなど選択肢が多くあります。
現状でサライが重宝されるのは特筆したパサーがいないからで、ドリブルからシュートが持ち味のグリフォやチャンフンと違って、サライはドリブルからのパスが武器だからかな?と筆者は勝手に思っています。
味方の動きを見ながらパスも出せるし、スペースがあれば仕掛けてシュートも狙えるチャンフンはサライよりも選択肢が多く、シュートが選択肢にあるぶん後ろのシュミットとの関係性も抜群だと思います。
もちろんサライにも縦の突破や動き出しの良さはあると思ってるのでそれぞれの長所があります。
ボレロとラヴェがもはや入るスキがないぐらい、右サイドはサライかチャンフンかといったところで、サイドバックに違う選手を使えばキック制度の高いシュミットも右サイドハーフになり得ます。
A toe poke from Kai Havertz was all it took tonight 👟⚽#Bundesliga #SCFB04 pic.twitter.com/fpGnvuntAi
— Bundesliga English (@Bundesliga_EN) 2020年5月29日
終わったばかりの今節ではフライブルクはレヴァークーゼンに敗れました(>_<)
レヴァークーゼンの非常にオーガナイズされた陣形と個性的なアタッカーに耐えながら粘り強く闘ったものの、ペテルセンとヘーラーの2トップが決定機を決められないなど不運もありました。
今季全試合出場のペテルセンがここにきて不調に苦しんでるので、可能なら次からヴァルトシュミットに代えてもいいかもしれません…。
早いものでブンデスリーガも再開から各チーム4試合を消化しようとしています。
過密日程で各チームに軽症から重症までけが人が続出してますが、新型コロナウイルスには注意してもらって、キツイと思うけどあと1か月を闘いきって全日程が終われることを願っています(^^♪